農業生産現場で発生する
病害・虫害などの「害」が解決すれば
農業の生産性は劇的に向上する!

農業生産者を苦しめているものは何か。何を一番苦痛に感じているのか。それはずっと昔から変化のないものである。病害・虫害・連作障害・生理障害・土壌病害である。すべて「害」なのである。人間の場合、何かの害が発生したら取り除く方法はいくつもある。ところが農業は相談できるところすら少ない。なぜ相談にのってくれる法人も個人も少ないのか。農業をして生産現場で活動している方には、ほぼ諦めが大半である。何ともならないものだと考えている方が、とても多いのではないだろうか。

「害」が発生した場合の対処方法というのがとても厄介なのである。害が出てくる原因は生産者、お一人ずつ違うからである。とても時間がかかる。害が出ているということは収入がとても少ないということを意味している。収入が少ないということは「害」の問題を解決するのにお金をかける。余裕がないということである。「害」が次の「害」を発生させて「害」の連鎖になってしまうのである。「害」から抜け出せなくなってしまう。農業という職業が人気のない大きな理由でもある。

「害」の背景にあるものは何か。栽培技術もあるが、それ以前に「栽培に対する考え方」なのである。ここに気が付くことができる人はとても少ない。習慣的に農業をやっているために、なぜと気が付くことができないのである。

害を発生させて困っている人の相談相手になり、解決方法のレシピを提案することができる。30年の実績がある。害の問題を解決することができるといっても、とても時間のかかかるものである。長い時間をかけて害を発生させているわけである。害に対する解決方法がなければ、さらに害を増幅させているわけである。それを解決の方向に転換することは容易なことではない、といっても解決に時間をかけすぎるようだと、低収入がさらに低収入になってしまうのである。「害」を少なくするだけではなく、同時に収入が少しでも多くなるようにしなくてはならない。収入が多くなれば「害」を減らすことに投資ができるようになるのである。

「害」の問題に悩んでいる生産者は自分の農地で発生している「害」しか知らない。自分の畑で発生している「害」に対処するだけで一生懸命で、他の農地で発生している「害」に気が付くことができない状態になってしまっているのである。

「害」が発生している情報を共有できるようになれば、自分の畑、または稲田の問題だけではないことに気が付くことができる。静岡農業技術支援協同組合は、組合の活動を通して情報の共有を目的の一つにしている。それも地域限定ではなく、全国で情報を共有できるようにする。地域が広範囲であるほど「害」の原因には共通点が出てくる。そこに気が付くことによって、ソリューション(解決方法)も短時間で発見できるようになる。

協同組合は組合員によって成立する組織である。株式会社の活動とは、根本的に異なっている。目的を共有する組合員が、目的達成のために活動するのが協同組合法人の主旨である。静岡農業技術支援協同組合は、農作物の生産活動で「害」を発生している生産者の拠り所になり、相談相手になることを組合のミッション(使命)としている。「害」の問題から一日も早く脱出して収益が向上することを、組合の活動目的の最終目標としている。